大学で漫画を学ぶのはアリ?【大学に通っていた漫画家】

漫画

漫画家ってすごい憧れる職業ですよね。例えば、自分の描いた作品が世の中に出回って多くの人に読んで貰えたり、その世に出した自分の作品が面白ければ、「面白い」という評判と共に単行本が売れに売れて、印税収入で1億円以上の大金を稼ぐことも夢ではありません。

ですが、「そのためには、漫画の技術が必要だ。今の自分では全然上手く描けない。漫画の大学に行こうか悩むなー。でも、わざわざ大学に行かなくても売れている漫画家の先生っているよな。」と落ち着いて考えている方も中にはいるのではないでしょうか?

そこで、今回は、そんな漫画家を目指している漫画家のたまご達に向けて、大学で漫画を学ぶのはアリなのかを、大学に通っていた有名な漫画家の先生のご紹介をしながら解説していきたいと思います。「漫画の大学に行こうか迷ってる」方や「有名な漫画家の先生が大学に通っていたのか気になる」方は、参考にしていただけたら嬉しいです。

【結論】大学で漫画を学ぶのはアリ

最初に結論は「大学で漫画を学ぶのはアリ」と言っておきます。これは、僕がいろいろと漫画に関する情報を調べて出た結論です。以下では、この結論の根拠のいくつか主に、漫画に関連した大学に通っていた著名な漫画家などをご紹介していきたいと思います。意外な先生が大学に通っていたかも知れませんよ。

著名な漫画家が大学に通っている

それでは、大学に通っていた著名な漫画家の先生をご紹介していきます。かなり九州地方に偏っていますがご了承ください。

きしもとまさ(代表作:NARUTO)・・・九州産業大学 芸術学部 卒業

ほうじょうつかさ(代表作:キャッツアイ,シティーハンター)・・・九州産業大学 卒業

えいいちろう(代表作:ONE PIECE)・・・九州東海大学 中退

このように、漫画家になる前に大学に通っていた、著名な漫画家の先生は、岸本先生や北条先生、尾田先生などの漫画界の重鎮たちが数多くいます。こうしてみると、人気漫画家になるためには、大学で漫画を学んだほうがいいのかと思ってしまいますが、通っていた大学をよくよく見てみると、こんな疑問が頭の中に浮かんできませんか?

大学の授業で漫画を学んでいた?

著名な漫画家と出身大学について見ていて、いろいろなことを考えていると、その先生は「本当に大学の授業で漫画を学んでいたのか」と少し疑問に思いませんか?というのも、一見あまり漫画とは関係のなさそうな大学に通っている有名な先生も多いからです。もしかしたら、大学に通う以前の高校生、中学生時代の頃から、漫画賞に受賞するような漫画技術を持っていて、でもとりあえず保険で大学に進学したという可能性があります。また、漫画に関係してそうな大学に通っている先生であっても、将来漫画家を志望しているから、とりあえず漫画に関係する大学に入学したという可能性も多いにあります。そこで、そんな疑問を解決するために以下では、有名な先生の来歴をご紹介していきます。

岸本斉史先生は九州産業大学芸術学部を卒業

岸本斉史先生は、代表作にNARUTO(ナルト)がある世界的に有名な漫画家です。そんな岸本先生が通っていた大学と学部は、九州産業大学の芸術学部です。一見、芸術学部なので漫画に関係している学部なのかなと思いますが、その大学学部のホームページを見てみると、あまり漫画とは関係のないような授業構成となっています。ただ、あくまで芸術学部なので漫画の見せ方やキャラクターデザイン等は、そこで多少学んでいたのかもしれません。岸本先生は、この四年制大学に4年通い卒業しています。

北条司先生は九州産業大学を卒業

北条司先生は、代表作に「キャッツアイ」や「シティーハンター」を持つ超一流の漫画家です。そんな北条先生は岸本先生と同じ九州大学に4年通い卒業をしています。ちなみに、北条先生の方が先に九州大学に入学卒業をしているので、北条先生は岸本先生の先輩ということになります。さて、大学の授業で漫画を学んでいたのか?という疑問についてですが、これは岸本先生の紹介欄で解説した通り、九州大学は漫画に特化した大学ではありません。なので、北条先生も大学で漫画を勉強していたのかは疑問のままです。

尾田栄一郎先生は九州大学工学部建築学科を中退

代表作「ONE PIECE(ワンピース)」で有名な漫画界の重鎮”尾田栄一郎”先生ですが、大学生時代は漫画とあまり関係がなさそうな、九州東海大学工学部建築学科に通い学んでいました。しかし、大学に通う前の中学生時代から、ジャンプで漫画を描くことを目標にしていて、高校時代は所属していたサッカー部を漫画一本に集中するために辞めたそうで、その大学は1年で中退しています。

このように、有名な先生たちの来歴を調べてみると、漫画に関係する大学に通って卒業している先生もいれば、漫画とはまったく関係がなさそうな大学に通って卒業、または中退している先生もいます。なので、大学はあまり漫画の勉強をするために通うところではなく、漫画に対する意識を高めるために通う場所なのかなと感じました。なにより、大学に通っている間は、おそらく扶養の方も多く時間がたっぷりできますしね。

要するに人気漫画家になれるかなれないかは自分次第

この記事では、「大学で漫画を学ぶのはアリなのか?」という疑問について、最初に「アリ」と結論付けました。というのは、決して大学で漫画を学ぶのを進めているわけではなく、大学に通うことで経験を積めるという点を押して「アリ」と言っています。なぜ、経験を積めるところでアリと判断したのかというと、リアリティについてよりわかるようになるからです。JoJoシリーズで有名な荒木飛呂彦先生は、以前インタビューで以下のような発言をしています。

僕の場合は「日常を絶対に捨てないこと」です。どんなキャラクターでも、お風呂には入るだろうとかケータイは持っているだろうとか、何を食べているかとか、そういうのが非常に重要。日常のリアリティがあるからファンタジーがあるのに、日常を捨ててしまうと差が分からなくなっちゃうから。

引用:ファンタジーコミック大賞:荒木飛呂彦先生インタビュー – 集英社

大学に通うことで学生の「あるある」がわかるようになるので、自身の描く漫画の中でリアルに近づけるべきポイントの部分で、よりリアルに描けるようになります。このリアリティの大事さというのは、荒木先生だけでなく、いろんな漫画家さんや漫画編集者の方が口をそろえて言っていることです。だから、この問題は、大学に通えば人気漫画家になれるなれないといった問題ではなく、自分がどんな漫画を描きたいかで決めるべきだと思います。

今は、ネットに漫画の描き方や細かい技術を教えているサイトもあれば、漫画雑誌を刊行している出版社による先生たちへのインタビュー記事なども乗っています。要するに、大学に通わなくてもプロの漫画家のスキルを簡単に知ることができてしまう時代ということです。そんな中で大学で漫画を学ぶ必然性はあまりなく、専門学校でも漫画のスキルを学ぶには十分すぎると思います。

「バキシリーズ」で有名な板垣恵介先生は、大学には通っておらず20歳のときに入隊した自衛隊を除隊する頃までは、漫画家らしい漫画を描いたことがなかった先生です。この説明からわかることは、自衛隊だった頃の経験を活かして、作品に取り込んでいるという点ですね。このように最も大事なのは、描きたい漫画に必要なのは経験であって大学で漫画を勉強することではありません。

なので、大学に通うか通わないかは、大学生時代の経験が欲しいが欲しくないかで決めるべきだと個人的には思います。若しくは、人から教えてもらわないとやる気がでないタイプ。だから、人気漫画家になれるかなれないかは、大学に通う通わないではなく個人次第なのかなと思います。漫画の大学に通っていても、おそらくプロの漫画家になれなかった方も多くいるでしょう。つまり、大学に通いたいと考えているかたは、そこで経験したことや大学までの体験したいろんな経験を作品に反映できるかが、面白い漫画を描くために大事なことなんだと思います。

以上で、大学で漫画を学ぶのはアリ?は終了です。最後までご覧いただきありがとうございました!

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